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工場への弁当発注を自動化。発注側・受注側双方で業務負荷を削減
データが1つのシステムに集約され、「働き方改革」にも効果を発揮
導入の背景
各事業部で利用していたシステム間の補填作業が課題に
手書きやFAXによる弁当の発注業務も負荷が高かった
株式会社なだ万は、1830年創業の老舗料亭「なだ万」の経営をはじめ、百貨店などでの店舗における弁当・惣菜販売や、弁当配達など、幅広く事業を展開している。
同社では、複数事業部でそれぞれ導入していたシステムが連携しておらず、システム間で手入力などの補填作業が発生していた。また特に負担が大きかったのが、各事業部から届く弁当の注文対応。注文を集計し、工場へ発注するために人の手を使う必要があった。
食品事業本部の星野氏は、「関西・東海の拠点ではシステムを導入しておらず、工場への発注は手書きで行っていました。一方首都圏ではシステムを導入していたものの、発注はFAXで行っていたため、担当者の作業負荷が大きいことが課題でした」と当時を振り返る。
導入の決め手
現場目線でわかりやすい操作感と機能がシステム選定のポイント
弁当販売業におけるシステム導入の成功事例も、導入の決め手に
システム選定で重視したポイントの1つが、使い勝手の良さだ。手書きで対応していた関西・東海の拠点でもシステムに移行しやすいよう、シンプルでわかりやすい操作感と、過不足ない機能を求めた。
「どのシステムも素晴らしい機能がありますが、まずは『社員が使いこなせるシステムか』という点を意識しました。また、なるべくカスタマイズによるコストを抑えて導入できればと考えていたので、パッケージで必要な機能を取り揃えていて、入力や検索がしやすい『アラジンオフィス』は、自社のニーズに1番合っていましたね」(星野氏)
さらに、「アラジンオフィス」には弁当配達をはじめ、弁当を取り扱う企業の事例が過去にもあり、そうした事例を商談時に確認できたことも、利用イメージのつきやすさにつながったという。
こうして2020年に販売・在庫管理システム「アラジンオフィス」の導入を決定した。
導入の効果
弁当の発注業務が自動化され、他業務に注力できるように
注文状況がタイムリーに確認でき、弁当製造の計画も立てやすく
同社では、店舗販売事業部と弁当配達事業部での弁当の注文を合算し、工場へ発注している。導入前は各事業部のシステムが別だったため、それぞれの弁当の注文を担当者が集計し、FAXで工場に発注する手間がかかっていた。
「アラジンオフィス」の導入により、システム上で注文数が自動集計され、ワンクリックで帳票の出力が可能になっている。首都圏・関西・東海と各拠点でも発注の仕組みが統一され、担当者の作業負荷が軽減された。
星野氏は、「ほぼ人の手を介することなく発注業務を行えるようになり、担当者はその分他の仕事に時間を使えるようになりました。FAXで工場に送っていた帳票も、今では工場側で『アラジンオフィス』から出力するだけで済むようになり、情報の伝達が非常に楽になっています」と語る。
担当者の負荷軽減に加え、工場側でも発注締切前に注文状況が確認可能になったため、人員配置や材料確保など、先を見越した計画を立てやすくなった。
データの集約によりテレワーク対応が推進され、「働き方改革」にも効果を発揮
約30万個にのぼるおせち発注の集計業務が自動で可能に
「導入当初は想定していなかった活用もできており、可能性が広がっています」と星野氏は話す。
オフィス移転をきっかけにテレワークが可能な体制を整えている同社。サーバをクラウドに移行したことで、場所を選ばずにシステムが利用可能になり、テレワークへの移行を後押しした。
星野氏は、「以前は出社しなければシステムが利用できない状況でしたが、今では自宅や外出先から入力データの確認や発注業務などが可能になりました。『アラジンオフィス』がなければ、テレワークは考えられませんでしたね」と実感を込める。
これまでは複数のシステムから欲しいデータを探す手間があったが、「アラジンオフィス」にデータが集約されたことで容易に確認できるようになっているという。
また、おせちの販売にも想定外の効果があった。同社では「おせち重詰」と「単品おせち」を扱っており、「単品おせち」は約40種類と豊富だ。例年、全国の店舗や営業部から届く注文を集計している。トータルで約30万個にのぼる注文を、以前は全てExcelで管理していた。
星野氏は、導入前後の変化についてこう語る。
「Excelで作成したフォーマットに、各拠点の注文数を締切までに入力してもらい、それを集計する一連の作業は膨大なものでした。今は各拠点から『アラジンオフィス』に入力してもらうだけで自動集計が可能になり、作業時間や負荷が削減できました」
要望に応じて柔軟にデータ抽出でき、実績集計の効率化を実現
注文履歴も確認しやすくなり、曖昧な問い合わせにも対応可能に
同社でよく活用する機能として挙げられるのが、「アラジンオフィス」の帳票作成ツール「アラジンデザイナー」だ。利用者側で自由に抽出するデータを選択でき、毎月の実績集計の際に活躍しているという。
「営業へのデータ共有でも役立っています。『先月の実績を知りたい』『この商品の昨年対比を知りたい』などの要望に合わせてすぐにデータ抽出でき、効率が上がりました。学校や一般企業など取引先ごとにカテゴライズして集計もできるので、戦略も立てやすいです」(星野氏)
また履歴が確認しやすくなったことも効果の1つだ。弁当配達では、取引先から「去年の何月にあの辺りに届けたお弁当をまた注文したい」といったざっくりとした問い合わせを電話で受けることも多い。「アラジンオフィス」では、電話番号や市区町村など、さまざまな情報からこれまでの注文履歴が検索可能なため、こうした問い合わせにも負荷なく対応できるようになった。
今後の展開
今後もシステム活用の可能性を探り、業務改革を進めていく
「アラジンオフィス」の導入により、複数事業部におけるシステムの統一を実現した同社。
今後の展望について、「構想段階ですが、『アラジンオフィス』と店舗のPOSシステムを連携させ、各商品の売上がタイムリーに追えるようにしていきたいと考えています。また弁当配達では、オンライン注文の対応にもまだ手作業が残っているので、注文データをそのまま『アラジンオフィス』に取り込める仕組みを構築するなど、できる限り手作業をなくしていきたいですね」と星野氏は語った。
伝統を受け継ぎながら、さらなる成長を目指して業務改革を進める同社。そんな同社に最適なソリューションを提供できるよう、アイルは伴走していく。
※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。
2023年7月14日「日経MJ」掲載
アイルの担当者紹介
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食品プロジェクトチーム
世古 匠
会社概要
会社名 | 株式会社なだ万 |
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代表者 | 巻木 通浩 |
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南2-4-1 アサヒグループカルピス恵比寿ビル2F |
設立年 | 1951年 |
URL | https://www.nadaman.co.jp/ |
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アイル営業より
なだ万様は言わずと知れた老舗料亭で、お弁当も百貨店等でも見かけることが多く、お声かけいただいたときはすごくワクワクした気持ちになったのを覚えています。
なだ万様は、2021年3月より「アラジンオフィス」をご活用いただいております。お打合せ開始時期は
ちょうどコロナウイルスが流行し始めたタイミングということもあり、お打合せを進めるなかで苦労された部分も大きかったと思いますが、なだ万様のご担当者さまをはじめ、その他関係者の方々のご協力のおかげで無事に稼働を迎えることができました。今では非常に満足いただいているとのことで、大変嬉しく思います。
今後も、更なる効率化を目指していけるようご支援していきたいと思います。
(システムソリューション部/世古)