ファッション業界システム導入事例:オリジナルブランドの雑貨の卸・OEM・小売|株式会社クー様 システム導入事例

ファッション・アパレル

システム導入事例株式会社クー 様

  • CROSS-OVER
  • 販売管理・在庫管理
  • ポイント・顧客一元管理

株式会社クー様 システム導入事例実店舗とECの一元管理が可能にした正確なデータ把握と効果的な顧客アプローチ。

アイルが提供するアパレル販売・在庫管理システムの「アラジンオフィス」ポイント・顧客情報一元管理ソフト「CROSS POINT(クロスポイント)」を同時期に導入したのが、株式会社クーだ。実店舗とECサイトの一元管理で、リアルな顧客像が明らかになり、買い上げ客数も売上も大幅にアップした。

導入の背景・決め手

在庫管理の精度向上とオムニチャネル化の必要性を実感

革中心のバッグ専門店のCAL(カル)、“おしゃれを楽しもう”をコンセプトに、可愛らしさと遊び心のあるバッグやファッショングッズを揃えるMagical Box(マジカルボックス)、20代を中心とする女性向けアパレルブランドPOU DOU DOU(プー・ドゥー・ドゥー)など、東京、大阪、札幌、福岡に30店舗を展開するのが株式会社クーだ。1997年に創業、卸とOEMと小売を手掛け、オリジナルブランドの衣料品、雑貨を幅広く提供している。

株式会社クー様 システム導入事例
同社がアイルの販売管理・在庫管理システムの「アラジンオフィス」の導入を決めたのは2016年のことだ。基幹システムが古く、不安定だったこと。事業の柱にアパレルの小売りが加わって、在庫管理の精度を上げたいと考えたことが導入の決め手になった。

「システムの安定性とファッション業界で多くの導入実績を持っていること。そして総合的なフォロー体制を評価」(草野正志代表取締役社長)して「アラジンオフィス」導入を決めた同社だが、その過程で他にも必要なシステムがあることが浮かび上がってきた。

「わが社では実店舗とEC、SNSを運営していましたのでマルチチャネルにはなっていたのですが、それらを(統合・連動させて)オムニチャネル化させたかった。以前から考えていましたが、いよいよ本格的に始めることにしました」(谷口憲司専務取締役)。

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そのために必要なのが実店舗とECサイトの一元管理だった。内田利彦取締役営業本部長は「あるセグメントのお客様に対して、プッシュ型の情報配信をしていきたかった。そのためには、どのような方が、どのような商品を購入して、何をお勧めすれば一番効果的なのか。それを知る必要がありました」と語る。

店舗とECとの連動、その一歩としての顧客の一元管理。2016年10月、同社はまずPOU DOU DOUの実店舗とECサイトにアイルのポイント管理システム「CROSS POINT」を導入した。同時にスマートフォン用のアプリも作り、顧客がアプリ上で買い物もポイント管理もできるようにした。今年4月に全ブランドにも対象を広げると、期待以上の大きな効果が明らかになった。

導入の効果

店舗とECの連動で売上増 顧客データの正確な把握も可能に

まず、会員数が急増して半年間で2万人に達した。もちろん既存客が旧スタンプカード方式から乗り換えた分はある。だが、新しく作ったアプリ経由で会員になった顧客も多く、現在も週に500~700人の割合で増加している。

当然、売上にも反映された。「この3月から5月を見ると、買い上げ客数は20%アップ、売上も同程度に上がりました。即効力があることは確かです」(谷口氏)と着実に数字に表れている。

クー様 システム導入事例
入会時にポイントを付与するサービスがまず効果をあげたようだ。また、当初の狙い通り、「ある店でイベントがあれば、その店の利用客やそのエリアの会員に集中的に情報をお知らせするようにしました」(POU DOU DOU Div.生産 永田龍一朗氏)と、プッシュ型の情報配信が奏功した。

店での対応が変わったことも大きい。一元管理できるようになった購買顧客データを見ると、POU DOU DOUは20代前半の顧客が多いことが改めてわかった。ところが、ある店では店頭スタッフの印象で30代の女性が中心客層と思い込んでいた。データから浮かび上がった顧客イメージに基づき、20代向けのカットソーを目立つようにディスプレイしたり、アプローチやレイアウトもいま一度見直すことで、実際に売上につながったという。

獲得したデータを基に分析・検討 スタッフの意識にも変化

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精算時、顧客は自分のスマホに会員バーコードを表示させ、スタッフがそれをスキャナーで読み取れば、ポイントが付与され、その顧客の詳細情報も出てくる。

これほど商品をお買い上げいただいていたのかと驚くことも多いという。トータルではかなりの額に上るのに、あちこちの店を買い回っていたために気づかなかった例もある。リアルな顧客データが可視化できたことで、優良顧客にはどのようなアプローチが必要か、各店で検討が始まっている。

今後の展開

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この7月、「アラジンオフィス」も稼働が始まった。販売や在庫の数字もリアルタイムで正確に把握できるようになり、「CROSS POINT」による顧客の購買データとともに併用すれば、より深い分析が可能になり、さらに効果的な売上アップ策が実現しそうだ。

「客数が減り、客単価ばかりを追いかけるようになると、どうしても発想は“イン”(内側)に向かってしまいます。しかし、客数が増えていけば、色々な手を打つことができます」(谷口氏)。

今後もさらに会員増を図り、次の目標は5万人。正確なデータを把握し、社内の発想をプラスに向けることができたことが、同社にとって「CROSS POINT」と「アラジンオフィス」導入による大きな成果と言えそうだ。


アイルのシステムソリューション

特にカスタマイズが必要だったのは独自の在庫管理への対応でした。例えば1回での大量生産ではなく複数回に分ける。また、製品も順次納入ではなく、取引先様に合わせて納品時期を調整する必要がありました。そのため以前のシステムでは、同製品でありながら製造時期別に異なるバーコードで扱っていたため、品番ごとの正確な売上や在庫などの数値がつかめなくなっていました。

データ分析は新システムに大きく期待されていたことです。独自の在庫管理に合わせ、データも正確に把握でき、また商品管理体系の変更に伴う業務負荷も考慮し提案しました。

後から導入が決まった「CROSS POINT」が結果的に先行稼働しましたが、この7月には無事に「アラジンオフィス」も稼働しました。

その点において、クー様の内田利彦様(上記写真右)が、会社としての経営戦略、各部署の業務課題を集約してくださったので、スムーズな導入が可能になりました。感謝の思いとともに、私自身も内田様のように社内で信頼を得られる存在を目指したいと考えています。

(ファッションプロジェクトチーム/鵜ノ澤 一樹)

※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。

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5000社以上の企業様に直接販売から運用、保守までを一貫して行っているアイルの豊富な知識とノウハウから生まれた、在庫管理販売管理生産管理システムをご提供しています。在庫管理販売管理生産管理に必要な機能をコンパクトにまとめたシステムとなっております。テレワーク・在宅勤務にも対応したクラウドでのご提案も可能です。お客様のご要望によって必要な在庫管理販売管理生産管理の機能をカスタマイズで加えることも可能です。