鉄鋼・非鉄業システム導入事例:鋼管専門商社|中川鋼管株式会社様 システム導入事例

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システム導入事例中川鋼管株式会社 様

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中川鋼管株式会社システム導入事例パッケージ標準機能を最大限に活用
利益管理の見える化、内部統制の向上を実現

導入の背景

複雑で属人化した社内システムからの脱却をめざして

中川鋼管株式会社システム導入事例

1951年創業、大阪と名古屋に拠点を構える中川鋼管は、豊富な品揃えと正確でスピーディーな納品を強みとする鋼管専門商社だ。切断や曲げなどの二次加工や、パイプの専門家としての立場からの提案を通じて、顧客に求められる商品を提供している。

長年にわたり社内のシステムエンジニアが構築したオフコンを使用していた同社では、システム管理が特定の社員に属人化していることが大きな課題となっていた。中川社長が入社した2012年からパッケージシステムの導入を検討し始めた。

中川社長は当時を振り返り、「以前のシステムは基本となる設計図がなく、問題が発生するとその都度場当たり的に手直ししていたので、つぎはぎだらけで複雑化していました。特定の社員に属人化している状況を改善したく、外部からのシステム導入を検討していました」と語る。

導入の決め手

取引先からの推薦で「アラジンオフィス」を選定

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複数のシステム会社を比較し、2022年に鉄鋼業向け「アラジンオフィス鐵王」を選定した。
「何社も検討しましたが、他社はカスタマイズありきの提案でした。そんな中、先に「アラジンオフィス」を導入された「カネキ」の菊川社長から『システムに合わせる形で業務を見直して改革した』とお聞きしました。基本のパッケージシステムだけでもかなりのことができることが分かったので、まずは標準機能に合わせて運用する方針で導入を決めました」と中川社長。

同社は、鉄鋼業向けパッケージ「アラジンオフィス鐵王」の標準機能を活用し、最小限のカスタマイズで運用していることが大きな特徴だ。中川社長は、「アイルさんの営業担当者はシステムをよく理解されているので、パッケージ標準機能でできることとカスタマイズが必要な部分をハッキリ切り分けて提案してもらえて話が早かったです」と当時を振り返る。

導入の効果

拠点、業務間のデータをシステムで一元化

同社ではこれまで、大阪本社と名古屋支店のデータを別々のサーバーで管理していた。
そのため月に1回、名古屋のデータを本社に送ることで全社の実績を集計していたが、名古屋では大阪のデータを見ることができず、大阪でもデータのタイムラグが生じることが課題になっていた。
中川社長は、「本社と名古屋のシステムを『アラジンオフィス』に統一しデータを一元化できたので、本社でも名古屋支店でもリアルタイムで全社の業績を把握できるようになりました」と話す。

また、各業務間のデータについても「アラジンオフィス」で一元管理できるようになった。
「これまではサブシステムや手書きでの管理になっていましたが、お客さまからの受注とメーカーや加工の外注先、仲間などへの発注がシームレスにつながり、業務負荷がかなり軽減されました」と中川社長。

パッケージ機能の活用で、入力・問合せ業務を効率化
これまでの勘と経験による利益管理を“見える化”

パッケージ標準機能の活用で、さまざまな業務が効率化されているという。
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曽我氏は、「伝票を複写する機能があり、リピート注文などの場合に活用し効率が上がっています。また、過去の履歴を細かい項目ごとに検索できるので、すごく使いやすく便利です。お客さまから『以前の価格を参考にしたい』などの問合せが来ても、すぐに対応できるようになりました」と笑顔を見せる。

また、これまでは営業担当者が売上を計上すれば伝票発行できていたが、新システムでは内部統制が向上し上長の承認管理ができるようになった。

中川社長は「伝票を入力する時点で粗利率を確認できるため、適正な販売価格で取引できているかなど、これまでの勘と経験による利益管理を数値化できるようになりました」と語る。

帳票作成ツールを活用し、実績資料がワンタッチで出力可能に

さらに、「アラジンオフィス」の機能である帳票作成ツール「アラジンデザイナー」を活用し、実績資料の出力がスムーズになったという。
アラジンデザイナー」は、データ出力する項目をシステム利用者が自由に設定できるツールだ。
データ集計の条件や表示項目をあらかじめ設定しておくことで、実績資料をワンタッチで出力できる。

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涌田氏は、「『アラジンデザイナー』を活用して、『配送コース一覧』を作っています。受注した明細を配送エリアや出荷日ごとにまとめ、トラックの積載量の管理を細かくできるようにしました。配車の組み替えや配車数の変更などが容易にできるので、配送の効率化につながっています」と語る。

そのほか、仕入先まで商品を引き取りに行く際に使用する「引取オーダー」や、在庫の適正な発注量を検討するために使用する「商品の売上推移」など様々な帳票を活用し、業務を効率化しているという。

今後の展望

システム活用で人的リソースを有効活用し、別事業にも注力

これまで長年にわたり社内のシステムエンジニアが担っていた業務を「アラジンオフィス」に移管できたことで、未来につながる社内人員の有効活用ができたという。
中川鋼管は、本社ビルにて障がい者の就労継続支援A型事業所(※)『えにぽ』『ポラリス』を運営しており、現在約60名の利用者が同社の受発注やミルシートなどのデータ入力を行っている。
(※)障がいや難病のある人が、雇用契約を結んだ上で一定の支援がある職場で働くことができる福祉サービス。

中川社長は「パッケージシステムの導入によって余裕ができた社内のシステムエンジニアを別事業に配置換えでき、人的リソースの有効活用ができたことが大きいです。これまでシステムだけを見ていた社員が、障がい者の就労支援事業という新たな領域で大いに活躍してくれています。社内システムを『アラジンオフィス』に替えて本当によかったです」と笑顔を見せる。

さらなる展望について、「今月から新たにWebでの請求書発行を始めました。請求書を電子化することで当社だけでなく、お客さまにとっても業務の合理化につながっていると思います。また、残材の在庫管理を強化できたので、次はバーコードによる在庫管理ができないかを検討しています」と中川社長。

顧客からの多様なニーズに対応すべく、常に最善の販売・在庫機能を追い求め、システム活用を推進する同社。
鋼管の販売を通じて人と社会をつなぐパイプ役となるべく、これからも歩みつづけていく。

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アイル営業より

中川社長とは、2020年1月にアイルHPにお問合せをいただき初めてお会いしました。
システム検討をされているとのことで、システム刷新のテーマや目的をヒアリングしましたが、アラジンオフィスのパッケージ運用の強みが出せないので、その際はお断りをしました。
しかし、2年後にカネキさまの菊川社長からの紹介で再度お会いした際に、パッケージに合わせた業務改善を視野に入れて再検討されようとしていることがわかり、そこからはとんとん拍子で話が進みました。
カスタマイズが極めて少なく、短納期で稼働まで進めることができました。
アラジンオフィスを導入することで、中川鋼管さまの課題であった属人化からの脱却や、細かな業務効率化を達成できて大変嬉しく思います。
今後も更なる飛躍をお手伝いできるようサポートしていきたいと思います。

(システムソリューション部/梅原)

※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。

2024年10月21日/鉄鋼新聞にて掲載

アイルの担当者紹介

  • 鉄鋼プロジェクトチーム

    梅原 一機

会社概要

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中川鋼管株式会社様システム導入事例│販売管理在庫管理生産管理システムのアラジンオフィス
5000社以上の企業様に直接販売から運用、保守までを一貫して行っているアイルの豊富な知識とノウハウから生まれた、在庫管理販売管理生産管理システムをご提供しています。在庫管理販売管理生産管理に必要な機能をコンパクトにまとめたシステムとなっております。テレワーク・在宅勤務にも対応したクラウドでのご提案も可能です。お客様のご要望によって必要な在庫管理販売管理生産管理の機能をカスタマイズで加えることも可能です。