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ロット管理の実現により、
約300トンある在庫のトレーサビリティを強化
在庫管理におけるデータ入力の工数が半分以下に短縮
システム刷新の背景
トレーサビリティ強化の流れに応じてシステム刷新を決意
アルミニウム材料に特化し、製造・販売から加工まで手掛けるニッカル商工株式会社。顧客のニーズに柔軟に応えるべく、アルミパイプやアルミ縞板をはじめ、豊富な商品を取り揃えている。
同社では2011年に、販売・在庫管理システム「アラジンオフィス」を導入。原価管理の精度向上や、在庫管理の強化を実現した。利用開始から10年以上が経ち、時流の変化に応じてシステムの刷新を決意。
ニッカル商工代表取締役の松下氏はこう語る。
「10年前と比較し、トレーサビリティが世の中でますます求められる傾向になっています。『アラジンオフィス』でロット管理を可能にすることで、各在庫をより詳細に追跡できるようになればと考えました」
また、「データ入力の手間をさらに簡素化できないか、という現場からの声も、今回のシステム更新のきっかけになりました」と続けた。
システム稼働までの道のり
短期スケジュールで実施した、システム稼働前の運用テスト
事前の入念な計画づくりが功を奏し、問題なく完了
システムの稼働開始前に、導入後問題なく利用できるよう運用テストを実施する。
同社では、稼働の開始時期が決まっていた関係で、通常よりも短期間のスケジュールで検証を進めることになった。
アイル営業担当の白岩は、「今回通常よりも短期間で検証を進められたのは、各業務でどのようなテストが必要になるかを、ニッカル商工さまと弊社で実施前に入念にすり合わせてシナリオを作れたことが大きいと思います」と語る。
ニッカル商工業務担当の中西氏は、「長年利用していた旧バージョンからの移行は大変でしたが、アイルの皆さんにサポートしてもらいながら、無事稼働を迎えることができました」と当時を振り返る。
こうして無事に検証フェーズが完了し、2023年2月、システムの利用がスタートした。
システム刷新後の効果
ロット管理の実現により、棚卸業務の精度が向上
在庫追跡も容易に可能に
システムの刷新により、詳細なロット管理が可能になった。特に効果を実感しているのが、棚卸業務だという。同社では約300トンもの在庫を保管しており、年に1回棚卸を実施している。
ニッカル商工常務取締役の露崎氏は、「システム刷新後初めて実施した棚卸では、在庫数のズレを1品目のみに留めることができました。ロットごとに在庫を確認できるため数字のズレが特定しやすくなっています。日々の在庫管理できちんと確認・修正ができているのを実感しました。」と笑顔で話す。
松下氏は、「在庫数が合わない原因を辿ると、二重計上していたり、出庫したはずの在庫が残ったままになっていたりするケースが大半です。そうしたミスも、以前は対象範囲が広いので捜索するのが大変でした。ロット管理の実現で、そもそものミス防止にもつながっています」と実感を込めた。
同社では、港や取引先などさまざまな場所に在庫を送ることが多い。
その際に活用しているのが「倉庫別管理機能」だ。
「『アラジンオフィス』上でどの場所にどのロットがあるのかを確認することができます。ロット管理をするようになり、在庫をより追跡しやすくなりました」(松下氏)
アイル営業担当の岩田は、「ロット管理は、現場に指示を出す事務所と、実際に在庫の出し入れを担う現場の協力が重要です。ニッカル商工さまでは、事務所と現場双方で『アラジンオフィス』に登録しているロットナンバーに基づいて、在庫を入出荷されています。この事務所と現場の密な連携が、ロット管理の実現に結びついているのだと思います」と語った。
在庫管理の作業工数が半分以下に短縮
帳票作成ツールの活用で、他システムへのデータ転送もスムーズに
同社でその他に効果を実感しているものの1つが在庫管理だ。
露崎氏は、「在庫管理にかかる作業工数が半分以下に短縮され、かなり負荷が軽減されました。以前は在庫の登録にExcelも併用していましたが、今ではシステムに入力するだけで完結できるようになっています」と語る。
Excelと並行して作業する必要がなくなり、入力の抜け漏れも減っているという。
また同社では実績表や明細表の作成に、帳票作成ツール「アラジンデザイナー」を活用している。
「アラジンデザイナー」は、データ出力する項目を利用者側で自由に調整できるツールだ。「アラジンオフィス」のデータを、同社で利用している営業支援システムに連携する際に活躍しているという。
「データ抽出のフォーマットが『アラジンデザイナー』に記憶されているので、営業支援システムへのデータのアップロードが非常に楽です。旧バージョンでも利用していましたが、当時よりもこちらでデータを加工する手間が軽減されています」(露崎氏)
テレワーク勤務地から現場への出荷指示が直接可能に
同社では、テレワークを利用する社員も増えている。そのため、外部のクラウドサーバを活用し、事務所の外でも「アラジンオフィス」を利用可能な環境を構築した。
「テレワーク勤務の社員が出荷指示を出す際、以前は事務所のプリンタに『出荷指示書』を出力し、出勤者が現場に直接指示書を渡す仕組みでした。今では、出力するプリンタが選択可能になり、テレワーク勤務地から現場のプリンタに指示書を直接送れるようになりました」(松下氏)
テレワーク勤務の社員が、直接現場に出荷指示を出せるようになり、テレワーク環境の整備を進める後押しになっている。
今後の展望
業務効率化で短縮した時間を活用し、サービスの付加価値を高めていく
松下氏は、今回のシステム刷新についてこう語る。
「新バージョンの導入でさらなる業務効率化につながりました。その分の時間をお客さまへのヒアリングに充て、より付加価値のあるサービスが提供できるよう今後も注力していきます」
岩田は、「今後もニッカル商工さまと二人三脚で、同じ目線に立ってサポートさせていただければと思います。また、これまでの知見を生かし、同じように課題を抱えているお客さまに対しても、業務を深く理解したうえで、それぞれに合った形でご提案してまいります」と締めくくった。
ニッカル商工さまのサイトでも、当プロジェクトが紹介されています!
※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。
2023年12月8日/鉄鋼新聞にて掲載
アイルの担当者紹介
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鉄鋼プロジェクトチーム
岩田 侑樹
会社概要
会社名 | ニッカル商工株式会社 |
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代表者 | 松下 力 |
所在地 | 東京都大田区東糀谷1-8-19 |
設立年 | 平成元年3月29日 |
URL | http://www.nikkal.net/ |
導入しているシステム
その他の事例
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Webからの資料請求・お問合せ
アイルサポート担当より
今回のシステム刷新では、ニッカル商工様にてパッケージをうまく活用した導入を意識して打合せをしていただき、より安定感のある非常に良い形での導入となりました。
業務フローもあわせて見直しを行いましたが、常にコミュニケーションを図り発生した課題や要望の本質をとらえながら進めていくことで、業務の標準化も実現できました。なによりプロジェクトメンバーの皆様が、業務、システムをどのように改善していくかという意識を非常に高くお持ちだったので、スムーズな稼働につながったと思います。
操作指導や検証時など、事前に検討・整理していたテストケースを、一緒に会議室にこもりながら実施することもあり大変だったかと思いますが、振り返ると楽しかったですね。
在庫管理や標準機能の「アラジンデザイナー」など既に効果を感じていただいており、非常に嬉しく思います。今後も「アラジンオフィス」をご活用いただくなかで、さらに効果を実感いただけると嬉しいです。引き続きご支援させていただきますのでよろしくお願いいたします。
(サポート担当/高岡)