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業務に合わせてシステムをカスタマイズして導入。手作業で4日間かけていた出荷配分表の作成時間がワンクリックで可能に
「BEDWIN &THE HEARTBREAKERS」「DELUXE」などのファッションブランドを展開する株式会社DLX(ディーエルエックス)は、2013年からアイルが提供するファッション業向け販売・在庫管理システム「アラジンオフィス for fashion」を導入し、その後もタブレット型POSシステム「アラジンPOS」を追加して在庫管理や棚卸業務の効率化を推進してきた。長期にわたるアイルの支援体制を評価するとともに、研修プログラムの「アイルキャリアカレッジ」を利用して、従業員のITスキルの向上に向けた取り組みも進めている。
導入の背景
Excelによるアパレル卸特有の集計作業に膨大な時間がかかっていた
ファッションモデルとして活躍した渡辺真史氏が、イギリス留学から帰国して2003年に設立したDLX。現在、フラグシップブランドの「BEDWIN&THE HEARTBREAKERS(ベドウィン&ザ・ハートブレイカーズ)」を筆頭に、「DELUXE(デラックス)」、「A SOCIALIST(ア・ソーシャリスト)」の3つのブランドを展開し、全国の百貨店やセレクトショップに商品を供給している。直営店舗は「BEDWIN&THE HEARTBREAKERS」と「DELUXE」のブランドで1店舗ずつ構え、ECサイトは3つのブランドを独自に運営している。
同社が扱う商品の販売管理および在庫管理は、設立当初からExcelによる手作業で行ってきたが、2009年に市販の販売管理ソフトに切り替えて、販売、請求など一部の業務を自動化した。これによって業務の負荷は減ったものの、アパレル卸特有の受注管理は市販ソフトではカバーできず、Excelを併用する運用が続いていた。BEDWIN FLAGSHIP STORE“The Heartbreakers”のストアマネージャーの担当者は次のように話す。
「卸売販売において年に4回、出荷先ごとの商品振分を管理する配分表をExcelで作成していました。しかしビジネスの急速な成長もあり、Excelシートの数は100以上に膨れあがり、配分表の作成に膨大な時間を要していました。加えてExcelデータは販売管理システムと連動していないために、途中で追加や修正をしてもシステムには正しく反映されません。商品の配分先も本社から物流拠点まで多岐にわたり、間違いが起きた際の原因追跡にも時間がかかっていました」
導入の決め手
業務に合わせてカスタマイズができる自由度の高さを評価
DLXは、これらの課題を解決するためアパレル業界に特化している「アラジンオフィスfor fashion」の採用を決定した。
「当時の経営アドバイザーから薦められたのがきっかけですが、話を聞いてみるとアパレルに特化した機能が装備されているうえに、当社の運用に合わせたカスタマイズも可能で、“これならやりたいことができる”とわかり、社内での同意も得られやすかったです」(同担当者)
導入に向けては打ち合わせを何度も重ね、同社の業務に合わせてカスタマイズを加え、開発着手から約半年後の2012年10月に稼働を開始した。最初の2カ月間は旧システムと並行で稼働させてデータの整合性を確認し、2013年1月から単独稼働に切り替えている。アイルの訪問指導を受け、本社、店舗、物流拠点のスタッフがシステムの操作方法を習得した。
その後、2016年に「アラジンオフィス」のバージョンアップ版への入れ替えに着手し、2017年1月から新バージョンによる本稼働を開始している。また、2017年5月にはBEDWIN & THE HEARTBREAKERSの直営店舗「The Heartbreakers」を渋谷区神宮前にオープンするのに合わせて、同システムのオプションサービスである店舗管理クラウドPOSシステム「アラジンPOS」を導入した。「アラジンオフィスと連動できることと、タブレット端末でレジ操作ができるということを考えると、アラジンPOS以外の選択肢は考えられませんでした」と同担当者は説明する。
導入の効果
配分表の作成時間が約4日から数秒に短縮
ハンディターミナルの利用で実地棚卸も半日で終了
アラジンオフィスを導入し、独自のカスタマイズを加えたことで、受注データをもとに卸売業務の配分表の作成が自動でできるようになった。その結果、最大の懸念事項であったExcelシートを使った手入力の作成業務はなくなり、大幅な時間短縮と精度の向上が実現している。
「以前は販売管理システムのデータをコピー&ペーストでExcelシートに貼り付けたり、Excelのマクロを組んで対応したりで、配分表の作成に4日ほどの日数がかかっていましたが、今はワンクリックで可能になり、わずか数秒で終わってしまいます。修正時も従来はシステムとは別に手修正していたため、修正漏れが起きていました。アラジンオフィスに切り替えてからはシステム上で修正すれば配分先のデータも一斉に反映され、更新都度、最新の情報で書き出すことができます」(同担当者)
その結果、業務担当者の精神的な負担や体力的な負担はかなり軽減された。 また、入庫から出庫まで、商品の動きがシステム上で多角的に見られるようになり、問題点を素早く見つけて的確に対処できるようになった。
「在庫の精度が向上し、棚卸時にシステムとの不整合があった時の原因追跡も容易になりました。商品の入出庫データや売上データも複数の見方ができるため、整合性が取れない場合の原因特定が簡単になり、管理面においても非常に役立っています」(同担当者)
アラジンオフィスの導入時にはオプションのハンディターミナルを導入しており、アラジンPOSと連携したことで、実地棚卸の作業も大幅に短縮されている。従来は、データを紙に出力し、品番、サイズ、色を目視で確認して手作業でチェックを付けていた。確認後はさらにシステムに入力する作業もあり、作業者にかかる負担は大きかった。ハンディターミナルでの実地棚卸を開始してからは、これらの作業がすべて自動化されている。
「2人の作業者で2日ほどかけて行っていた実地棚卸の作業が、現在は1人の作業者で1日あれば終わります。目視での実地棚卸ではチェックミスでデータが合わないこともありましたが、自動化によってチェック漏れがなくなり、正確性も向上しています」(同担当者)
アラジンオフィスを活用し、アイルの営業担当とコミュニケーションを取りながら業務の改善に取り組んできたDLXでは、従業員のExcelのスキルアップにアイルが運営するキャリアアップ支援スクール「アイルキャリアカレッジ」を活用している。同社のように専任のIT担当者がいない企業の場合、新入社員にExcelの操作を教えるスタッフを確保するのは難しく、結果としてスキルの高い上職の担当者が時間を割いて教育することになる。しかし現場で要点だけを教えようとしても、初心者はなかなか理解が進まず、教える側も教わる側も時間を浪費するだけに終わってしまう。そこで同社は2018年2月に「アイルキャリアカレッジ」の活用を検討し、新入社員がExcelの基礎編を受講した。
「Excelの講習は他のスクールでも実施していますが、どこに通うのがいいのか、正直判断ができません。気心が知れたアイルさんに相談して、トライアルで上司が受けた感触から、これなら大丈夫と判断しました。受講した新入社員の姿を見ていると、スキルアップに取り組む行為自体がモチベーションの向上につながり、基礎から覚えていくことで自信を深めているように見えます。今後は、応用編でさらにスキルアップしてもらい、業務の効率化を図る予定です」(同担当者)
今後の展開
「CROSS POINT」で実店舗とECサイトの顧客情報を一元管理し
マーケティングや店舗のサービス強化に活用
2012年の導入検討時から約6年にわたってアラジンオフィスやアラジンPOSをサポートしてきたアイルに対しては、迅速かつ的確なレスポンスを評価している。担当者は「アイルの営業担当、システム担当、運用担当の方が、初回の導入時から変わることなく対応していただけていることはありがたく思います。私たちから細かい説明をしなくても、過去の経緯を把握したうえで“こうしましょう”と提案をいただけるのが助かります。急なトラブルが発生した場合でも、メールや電話で確実にサポートセンターや担当者につながり、クイックに対応していただきました」と語っている。
今後は、ポイント・顧客情報の一元管理システム「CROSS POINT(クロスポイント)」を導入して、ECサイトや実店舗での顧客との接点を販売戦略に生かしていく考えだ。
「現在、直営店舗ではポイントシステムがなく、顧客情報も紙の台帳で管理しているため、お客様の購買履歴を追跡することができません。今後、CROSS POINTでECと直営店舗の顧客情報を管理し、直営店舗のポイントサービスを開始してECのポイントとの連動を可能にするなど、マーケティングやサービス強化に活用していきたいと思います」(同担当者)
アパレルファッション事業の拡大に向けて、さらなる直営店舗の拡大を目指すDLX。アイルに対しては売上消化率の管理、展示会での小売管理など、現在のシステムでは実現できていない業務改善に向けて「これからもいろいろな相談に乗って欲しい」と期待を寄せている。
※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。
アイルの担当者紹介
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ファッションプロジェクトチーム
矢島 健太郎
会社概要
会社名 | 株式会社DLX |
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代表者 | 渡辺 真史 |
所在地 | 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-13-20 |
設立年 | - |
URL | http://www.dlxtokyo.com/ |
導入しているシステム
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本部管理・物流管理
アパレル向け販売・在庫管理システム
アパレル向け販売・在庫管理システムです。SKU商品管理、展示会受注管理、出荷指示機能、ハンディターミナル連携、EOS・EDI連携機能・流通BMS対応など。
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ハンディターミナル
ハンディターミナル活用
バーコード読み取りハンディターミナルを活用することによって、棚卸管理・入出荷検品・入出庫管理など、煩雑だった業務を改善・効率化することができます。
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ポイント・顧客管理
実店舗とECサイトのポイント・顧客一元管理システム
実店舗とECサイトのポイント・顧客情報を一元管理するASPサービス。実店舗に欠かせないPOSシステムやECサイト運営を支えるECシステムと連携することで、両チャネルの情報を一元管理することができます。
その他の事例
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