ねじ(金属・部品)業導入事例:ねじ・精密機械部品の製造・販売|株式会社佐竹製作所様 システム導入事例

ねじ

システム導入事例株式会社佐竹製作所 様

  • 販売管理・在庫管理
  • RPA連携

株式会社佐竹製作所様 システム導入事例RPAと連携し、ルーチンの入力作業を自動化
1人当たり約1時間/1日の業務を削減

導入の背景

多品種小ロット対応には、拡張性あるシステムが不可欠に

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創業から80年以上の歴史を持つ、ねじ・精密機械部品の製造・販売を手掛ける佐竹製作所。東京都神田の本社ほか、埼玉県草加市、山形県に工場を構える。社内一貫生産で、多品種・小ロット・短納期を実現。ねじ1本から即日出荷に対応できる。
さらなる特徴は、2019年にFA(デジタル技術・機器による工場の自動化)事業を立ち上げ、自社のデジタル技術により、工場・商社業務のスマート化を図っている点だ。社内でノウハウを蓄積し、いずれはモノづくり業界全体の業務効率・サービス力の向上へ向け、技術展開を目指す。その一貫として、アイルのねじ業向け「アラジンオフィス」と、自社開発のRPA(※)システムを連携。販売・在庫情報の適切なシステム管理に留まらず、システム自体への入力作業まで自動化している。

※RPA…(Robotic Process Automation)…コンピュータ上で必要になるクリック・キーボード入力作業などを自動化する技術

アラジンオフィス」導入前は、他社の販売・生産管理システムを長年利用していた。しかし、経年による動作スピードの低下や、自社の在庫管理に対応できないなどの課題から、システムの入れ替えを検討。当時のシステム会社を含め、複数社と比較選定したという。

導入の決め手

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2010年にアイルの「アラジンオフィス」へ入れ替えを決意。ねじ卸売業に特化した機能性に加え、自社特有の業務管理にも柔軟に対応できるカスタマイズ性が決め手になったという。
尾方社長は、「個別加工・既存商品・多品種小ロット対応と、柔軟なサービスは管理が複雑化し、“究極の非効率”ともいえます。これを効率化させるためには、拡張性あるシステムが不可欠でした」と振り返る。
草加営業所から段階的に導入を進め、在庫管理もシステム化。倉庫にはハンディターミナルを導入し、ラベルプリンタとBluetoothで接続しており、在庫のピッキング作業も効率化された。関連会社の三興工業、タッチエンスの2社でも「アラジンオフィス」を導入している。

導入の効果

独自開発のRPAと「アラジンオフィス」を連携
受発注の入力作業を自動化し、約1時間/1日の業務を削減

同社ならではの「アラジンオフィス」の活用方法は、システム自体への入力作業さえも自動化している点だ。
同社は2019年にFA事業部を発足。手作業での生産は質・量・速さのバランスに限界がある。同社は、自社で保有するデジタル技術により、工場・商社業務をスマート化。さらに、そのノウハウをモノづくり業界全体へ生かすべく、ビジネス展開につなげる考えだ。
その一環として実現されたのが、パソコンへのキーボード入力やクリック作業を自動化するRPAシステムの開発と、「アラジンオフィス」との連携だった。受発注業務において発生する手入力作業を自動化させ、1人当たり1時間/1日の業務削減を実現している。

FA事業部、技術開発課、技術課長の児玉氏は、「以前までは、EDIの受注データをダウンロードし、『アラジンオフィス』に取り込み、在庫確認や発注入力をし、Outlookを立ち上げて、社内関係者に受注・在庫情報をメール送信する…という、複数ツールをまたぐ手作業が毎日必要でした。現在はこれらが全自動で、朝出社すると全て終わっている状態です」と話す。
設定時間になると、自社のルーチン業務に合わせて開発したRPAシステムが起動し、自動でEDI、「アラジンオフィス」、Outlookを操作する。人がパソコンに一切触れる必要なく、それぞれのシステムへのログインから、データの吐き出し・取り込み、メール文の作成などを素早く完了できるようになった。
児玉氏は、「手順に基づいた作業で考える必要がないので、人力に頼る必要はありません。逆にミスを防いで迅速化でき、人の柔軟な判断や対応が必要な業務にパワーを割けます」とメリットを語る。

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RPA開発にいたっては、UiPath社のソフトを使用。「アラジンオフィス」との連携は、「アラジンオフィス」のデータを吐き出しやすい柔軟な構造が功を奏したという。
同氏は、「当社はねじ製造・卸の現場を知りつくしたうえでRPAを開発しました。業界特有の業務が色濃いねじ業界にマッチしたRPAは、2021年現在で市場にほぼないかと思います。さらに、『アラジンオフィス』も10年以上利用し、活用ノウハウを蓄積してきました。このRPAシステムは、我々と同様にねじを扱う『アラジンオフィス』利用企業にも役立てられると思います。いずれは他社にも展開していければと考えています」と展望を語った。

社内でIT技術を持つ同社だからこそ、アイルの技術・対応力を評価

自社で積極的に業務の自動化に臨む、高いIT技術を持つ同社だが、「アイルさんの技術力は高く評価しています」(児玉氏)と話す。
「サポートセンターに電話をかけても待たされることがなく、対応は非常に良いと思います。システムのログ機能が高性能で、エラー発生時にもスムーズに追跡できるので、問題箇所の特定が素早くなりました」と同氏。
さらに、システム内のデータをクリップボードで取り出せる点も、ファイルを都度エクスポートする必要がなく、Excelへの転記時に利便性が高いという。

今後の展開

RPA活用をより展開し、自社ノウハウを蓄積
「デジタルモノづくり」のパイオニアへ

今後はRPAの活用を、現状の受発注業務に加え、仕入や次工程作業にまで展開していく考えだという。
児玉氏は、「『アラジンオフィス』のデータを活用して、大型モニターに客先納期や入荷情報、仕入先の納入遅延など、必要情報を常に“見える化”する計画も進めています」と話す。
尾方社長は、「我々は『デジタルモノづくり』を推進しており、RPAの活用はその一環です。当社ではRPAの活用により、人の手や思考を必要とする業務に注力でき、“活人化”につながると考えています。またRPAに限らず、社内で培ったIT技術や活用ノウハウを、モノづくり業界全体の活性化に生かせればと思います」と語った。
世間では「ロボットが人の仕事を奪う」という声も目立つ。しかし、規則性ある手順をロボットに任せることが本来の“活人化”につながることを、同社が証明している。デジタル×製造の好事例として最先端を走る同社は、「アラジンオフィス」の柔軟性と同社の技術力を生かし、今後も業界の底上げに尽力していく。

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アイル営業より

佐竹製作所さま独自のRPAを「アラジンオフィス」と連携することで、システムへのデータ登録や取込といった日々の決まった作業を自動化するという、最先端技術を活用された当社初の事例となりました。

同社は、これまで人の手が介入していた日々の業務を自動化することで、人がより付加価値の高い別の業務に携われるようになり、さらなる企業発展につなげられています。まさに当社が理想とする「人手不足の解消」「業務効率化」を実現された同社のお取り組みは、素晴らしいものです。

その成果に、当社のねじ業界専用かつ、さまざまな外部システムとの柔軟な連携を可能にしているシステムが寄与できたことを、大変光栄に思います。

今回の取材では、同社が単に既存の業務を効率化するだけでなく、他にも効率化できるルーチン業務はないか、社内の皆さまで日々協議されているとお聞きし、常に前進し続ける前向きな社内風土と体制に、勉強させていただきました。

尾方社長のお言葉にあった、「規則性ある手順をロボットに任せ、人の手や思考を必要とする業務に注力することが、活人化につながる」とは、今後デジタル化が進んでいく世の中で、まさに企業が目指すべき考え方であると感じます。

一早く手を打たれ、デジタル×製造を実現されている同社を、今後も「アラジンオフィス」を通じて、さらなるご発展のためにご支援できればと思います。

(ねじプロジェクトチーム/竹下)

※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。

(2021年4月5日、2023年1月9日/金属産業新聞にて掲載)

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  • ねじプロジェクトチーム

    竹下 将太

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5000社以上の企業様に直接販売から運用、保守までを一貫して行っているアイルの豊富な知識とノウハウから生まれた、在庫管理販売管理生産管理システムをご提供しています。在庫管理販売管理生産管理に必要な機能をコンパクトにまとめたシステムとなっております。テレワーク・在宅勤務にも対応したクラウドでのご提案も可能です。お客様のご要望によって必要な在庫管理販売管理生産管理の機能をカスタマイズで加えることも可能です。