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販売・在庫、輸入業務の一元管理により、作業量が10分の1へ
施工物件の内訳が正確に管理可能になり、
進捗状態の可視化を実現
導入の背景
前システムでは輸入特有の業務がカバーできず、
Excelでの複雑な計算・システム入力作業が手間に
舞台照明機材を輸入・販売する剣プロダクションサービス。業界内世界トップシェアを誇るETC社の商品をはじめ、約1万点にものぼる舞台照明機材を国内外から調達し、全国の劇場やスタジオへ販売する。さらに機材の販売のみならず、修理対応、舞台のコーディネートまで手掛けている。
同社のように輸入商品を扱う場合、特有の業務が必要だ。例えば各商品の価格を決める際には、商品の仕入時にかかった費用を円換算し、商品単価に加算して設定する。
同社では15年以上、システムで販売・在庫管理をしていたが、以前のシステムは輸入業務に対応していなかった。そのため、一旦Excel上で仕入費用を円換算し、価格を計算した後、その値をシステムに入力し直さねばならなかった。
「コンテナ単位で一度に複数の商品を仕入れるのですが、価格帯が大きく異なります。コンテナ単位でまとまっている仕入費用を各商品にどのように加算するのか、計算方法も複雑でした。Excel入力だけで3日はかかっていましたね」とケネス・ジョン・ラーマズ(ケン・ラーマズ)社長は振り返る。
また長年利用していることもあり、システム導入当初からいる担当者に知識が集中し、何かトラブルがあった際に対処できる人が限られていた。そこで、「皆が同じように理解して使えるものを」というケン社長の考えから新たなシステムの検討に踏み切った。
導入の決め手
一番のキーワードは「輸入管理」
業務内容を深く理解した提案内容が安心感に
2018年12月、アイルの販売・在庫管理システム「アラジンオフィス」の導入が決定。オプション機能である「輸入管理機能」「プロジェクト原価管理機能」も追加した。
ケン社長は「輸入管理に特化した機能があり、こちらが求めている要望と一致していたことが一番の決め手でした」と話す。
「当時売上は好調に伸びていたものの、非常に波のある業界なので、2、3年後どのような状況になっているのか読めないのが懸念点でした。ただ、オプション機能であればカスタマイズせずに費用を抑えて導入できると提案してもらい、コスト面でも安心して進めることができました」とケン社長は語った。
また、在庫管理担当の當間氏は「導入前に丁寧にヒアリングしてくれ、こちらの業務内容を把握したうえで進めてくれたので、相談しやすかったですね」と振り返る。
導入の効果
計算作業がシステム上で完結し、作業量が10分の1に
入力ミスも軽減され、管理精度が向上
「アラジンオフィス」の「輸入管理機能」によって、ドルから円への自動換算や、輸入諸掛按分を反映した商品ごとの原価計算作業が可能になった。
ケン社長は「販売管理と輸入管理をまとめて1つのシステム上で行えるのが間違いなく便利ですね。作業量は以前に比べて10分の1ほどになり、5人でやっていた作業が3人でできるようになりました」と話す。
またシステム上で原価計算が行えるようになったことで、Excelからシステムに手入力する際の入力ミスがなくなり、管理精度が向上した。
輸入管理担当の二階堂氏は「以前は各商品を1つ1つ入力しなければならず、商品が50個あれば50行入力する手間がありました。それがあらかじめ設定した注文番号を3行ほど入力するだけで良くなったので、作業がとても楽になりました。3年前の作業には戻れませんね」と話す。
各種データの紐づけによって、物件状態の把握が逐一可能に
同社では、商品の販売のみならず機材の施工まで担う。施工事例も増加傾向にあったため、各物件の利益や収支を都度把握し、企業力向上につなげていきたいと考えていた。
そこで、見積や受発注データなど、物件の詳細情報を紐づけて管理できるオプション機能「プロジェクト原価管理機能」の追加も決定した。
この機能は、物件ごとに登録された管理ナンバーで見積や受発注、売上・仕入などのデータを紐づけることが可能だ。
この機能追加により、各物件内で今どの商品をどれだけ発注しているのか、いつ商品が入荷するのか、など物件の進捗状態を逐一把握することができるようになった。
「これまでは、各物件で必要になったものを見積にまとめて『一式』と記載し、その内訳を入れないまま進めてしまったり、現場で急遽在庫が必要になり、その在庫の動きを記録に残せていなかったりして、結果的に数字にずれが生じることが少なくありませんでした」とケン社長は振り返る。
今後さらに操作性を高め、こうした課題も解決できるよう、同社の業務フローに合わせて改良中だ。
全社員がシステムを使いこなし、3日かかっていた帳票作成の手間がゼロに
サポートサービスのスピード感も評価
ケン社長は「今は、社員全員がシステムを同じように操作できるので在庫管理もかなり効率化されました」と話す。
以前までは、帳票作成を担当者1人で対応しており、その作成に3日ほどかかっていたという。在庫にずれがあった場合、原因を一定期間の履歴から1人で探らなければならなかった。
現在は、それぞれ担当している商品の帳票を各自で作成・閲覧可能になったため、在庫の追跡もしやすくなり、担当者の負荷がゼロになった。
「予定在庫、現在庫、販売可能在庫が表示されるのも便利ですね。入荷待ちの商品も多いので、今動かせる在庫がどれだけあるのか確認できるのは助かります」と當間氏は話す。
サポート面についても、「問合せの回答をもらうのに予約が必要なところもあるなかで、アイルさんは、電話をかけるとその場ですぐに対応してもらえるのでありがたいです」とケン社長は話す。
今後の展開
機能追加により修理対応業務の可視化へ
同社は、機材の修理対応も受け付けている。修理対応業務の効率化を目指し、近々新たな機能を追加する予定だ。管理ナンバーで対応履歴や見積データを紐づけて対応内訳の可視化を図る。
二階堂氏は「これまで各自がそれぞれのやり方で対応しており、対応報告書などもある程度のフォーマットは決まっているものの、書き方が統一されていませんでした。この機能追加によってシステム上で対応状況を一元管理できるようにし、担当者が対応できない場合でも、代わりの人がスムーズに引き継げるようにしていけたらと考えています」と話す。
「次のバージョンアップが本当に楽しみです」と笑顔で続けた。
コンサートホールやライブハウスをはじめ、機材の提供から施工、修理までさまざまな現場をあらゆる角度からサポートする剣プロダクションサービス。
「舞台という夢のある現場に物を卸している。そうした実感がこの仕事のやりがいです」とケン社長は語る。
さらに「当社で扱っているETC社の製品は世界トップのシェアを占めています。そのうち日本でのシェアはわずか1%程度です。当社では今後も『日本でETC社の製品を買うなら剣プロダクションサービス』という結びつきをより深めていきたいと考えています。そうした体制を強化していくには、システム活用といった時代の変化に応じた設備投資が必要になっていきます」と続けた。
業界内でもいち早くシステムを刷新してきた同社は、さらなる成長を続け、今後も人々に夢や活力を与える舞台を支えていく。
※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。
アイルの担当者紹介
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システムソリューション部
椎野 輝
会社概要
会社名 | 株式会社剣プロダクションサービス |
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代表者 | ケネス・ジョン・ラーマズ(ケン・ラーマズ) |
所在地 | 神奈川県横浜市港北区新羽町1166 |
設立年 | 昭和60年5月 |
URL | http://www.kenpro-inc.com/ |
導入しているシステム
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本部管理・物流管理
販売・在庫管理システム
販売・在庫管理に必要な機能をコンパクトにまとめた無駄のないシステムで、お客様のご要望に合わせたカスタマイズも柔軟に対応。貴社にぴったりとフィットする「貴社独自のシステム」のご提供が可能です。
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本部管理・物流管理
プロジェクト管理Ver
プロジェクト管理(原価管理、案件管理、収支管理)の機能を搭載したアラジンオフィス。受注案件ごとの利益管理、発注手配状況の管理、受発注同時入力などが可能です。
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本部管理・物流管理
輸入管理オプション
輸入業向け販売管理・在庫管理システム。貿易管理(外貨・レート管理、外貨計算、貿易関連書類発行、組立管理、諸掛計算など)にも対応した貿易業向け販売管理・在庫管理システムです。
その他の事例
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Webからの資料請求・お問合せ
アイル営業より
剣プロダクションサービスさまは、「アラジンオフィス」の標準機能だけでなく、輸入管理オプション機能やプロジェクト原価管理オプション機能、対応履歴管理機能など、各種オプションも活用して業務効率化・管理強化を実現されており、大変嬉しく思います。
まず、業務内容とパッケージ機能との適合率が高いことは、高い導入効果につながった要因の一つです。
また、「アラジンオフィス」を十分にご理解いただき、我々も同社の業務内容を深く把握するために、ご提案段階から各業務の責任者さまにご出席いただき、可能な限り細かくヒアリングさせていただきました。結果、同社に最適な業務フローを策定できたかと思います。
ときには、システム化を希望された内容に対して、かえって業務負荷が上がってしまう懸念もお伝えし、導入目的・効果などを両社ですり合わせながら進めていきました。
今回事例取材にご協力いただけたのも、ご提案当初から両社で忌憚なく意見を言い合える信頼関係を築くことができ、プロジェクトメンバーが一丸となり対応していく姿勢を評価いただけたからこそだと考えております。
これからも同社のさらなるご発展をお手伝いできるよう、関係者一同サポートさせていただきます。
(システムソリューション部/椎野)