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販売・在庫・生産管理の一元化により情報共有を強化
データを活用し、顧客価値を高める営業戦略に
導入の背景
既存システムの限界と「2025年の崖」問題が深刻な課題に
1926年創業、化粧品容器の老舗メーカー石堂硝子。
商品の企画開発・販売に特化し、自社で生産設備を持たず、製造はすべて外部に委託するファブレス経営を取り入れている。小ロットにも対応できる柔軟な製造体制と顧客のニーズに寄り添った提案力を強みとし、日本国内において1000社以上の取引実績を誇る。
まもなく100周年を迎える同社は、大阪本社に加え、東京・福岡にも拠点を置くが、事業拡大に伴い、30年以上使い続けてきた既存システムには限界が生じていた。
特に、受発注・経理・在庫管理の情報が一元化されておらず、全社員が情報共有できていないことが大きな課題だった。営業スタッフが在庫状況を把握しようとすると、受発注の担当者に都度確認する必要が生じており、迅速な意思決定を阻んでいた。
「以前のシステムは、どちらかというと“経理マシーン”でした。売掛、買掛、請求回収といった経理機能中心のシステムに受発注の管理機能を後付けした結果、今度は営業が使いにくいシステムになってしまったのです」と石堂会長は振り返る。
また、度重なるカスタマイズによるシステムの複雑化で、特定の人しかシステムを管理・操作できない「属人化」が発生。古いシステムを保守できる人材が社会的に不足する「2025年の崖」問題への対応も急務となっていた。
これらの課題を解決するため、同社は基幹システムの刷新を決断。業務効率化と情報共有の強化を図り、次の100年に向けた強固な経営基盤の構築に取り組むこととなった。
導入の決め手
自社業務へのアイルの深い理解が決め手に
同社は1年かけて複数のシステムを比較検討し、最終的にアイルの「アラジンオフィス」を選択することに。
「他社から提案されたシステムは、販売管理や生産管理のどちらかに特化していることが多く、ファブレス企業である当社の業態には合いませんでした」と石堂取締役。多額の費用をかけてスクラッチ開発を行う必要があったり、不要な機能が付いていたりと、コスト面や規模感に課題があったという。
「一方、標準パッケージ機能をベースに、必要最小限のカスタマイズで対応できる『アラジンオフィス』の柔軟性には目を見張るものがありました。アイルさんは当社の業務内容を深く理解し、標準機能で対応できる部分とカスタマイズが必要な箇所を的確に判断して提案してくれました」と、石堂取締役は満足気に語る。
「アイルさんはじっくり話を聞いてくださり、数ある顧客の一社ではなく、石堂硝子という会社に対して真摯に向き合ってくれました」と石堂会長もアイルの対応を高く評価する。
導入の効果
データ管理の一元化により、全社での情報共有と業務効率化を実現
「アラジンオフィス」導入後、同社ではデータの参照や抽出の面で大きな効果を実感しているという。
「以前は、在庫状況や受発注データの参照に手間がかかっていたほか、営業は都度、受発注担当者へ確認を依頼する必要がありました。一方、『アラジンオフィス』導入後は、誰もが簡単に情報を取得できるようになり、全社員が同じ情報を共有するという目標を達成できました」と、業務部で受発注を担当する地寄次長は笑顔を見せる。
また、操作性も向上。石堂取締役は「以前は、データの抽出に時間がかかっていましたが、『アラジンオフィス』は検索条件を細かく設定できるうえ、不要な項目を非表示にできるなど、使い勝手が大幅によくなりました」と評価する。
「旧システムは、例えるなら増改築を繰り返した旅館のよう。構造が複雑で操作に一貫性がありませんでした。そうした点が、『アラジンオフィス』導入によって大きく改善されましたね」と石堂会長も微笑む。
生産管理機能で納期調整を効率化
製造を外部に委託する同社にとって、進捗管理や納期調整は重要な業務の一つだ。しかし以前のシステムでは、これらが大きな負担となっていた。
「一つの製品を作るのに複数の製造業者と連携する必要があり、納期調整はかなり手間のかかる作業でした。1社に遅れが生じれば、その後の工程すべてに影響が及びます」と石堂会長。
「アラジンオフィス」導入後は、生産管理機能により各工程の進捗状況をリアルタイムで把握できるようになり、遅延が発生している工程をすぐに特定し、迅速に対応できるようになったのだ。
スマートフォンからのアクセスが可能になり、スピード感のある営業提案が可能に
さらに、同社では「アラジンオフィス」に入力された販売・在庫データを、スマートフォンから照会できる「アラジンスマート」を導入。これが営業スタッフの業務効率化につながった。
「以前は外出先から製品情報や在庫状況を確認する際は、PCを立ち上げる必要がありました。しかし、『アラジンスマート』導入後はスマートフォンですぐに必要な情報を確認できるようになり、業務効率が格段に向上しました。顧客にスピード感を持った提案ができるようになりました」(石堂取締役)。
システム導入における担当者のサポート力を実感
同社では、「アラジンオフィス」の導入後、既存システムと並行運用の期間を経て、システムの完全移行を達成した。
地寄次長は、「二重入力など業務が一時的に増えたことで負担が増した時期もありましたが、全社員が一丸となって取り組んだことで、大きな混乱なく移行できました」と当時の状況を振り返る。
アイルのサポートセンターの迅速なレスポンスにも助けられたという。
「アイルさんの担当者は、私たちに主体性を持たせ、全社員を巻き込むように上手くリードしてくれました。システム導入だけでなく、さまざまな業務に応用できるような仕事の進め方に感銘を受けました。アイルさんにお願いして良かったです」と石堂会長は担当者の対応を高く評価する。
今後の展望
アラジンオフィスを成長戦略の次の一手に
同社は、2026年に創業100周年を迎える。石堂会長は、「アラジンオフィスの導入は、我が社にとっていわば周年事業。これは、次の100年に向けた大きな一歩になるはず」と力強く言葉を紡ぐ。今後は、「アラジンオフィス」を基盤とし、「全社営業」をスローガンにさらなる顧客満足度の向上を目指すという。
「金型ごとの出荷数量などのデータ集計が、『アラジンオフィス』で簡単にできるようになりました。今後はこれらのデータをもとに売れ筋商品を検証し、営業戦略に活かしたいです。また、全員が同じ情報を共有できるようになった今、全社員が顧客目線で業務に取り組むよう意識改革を進めています。こうした取り組みが、顧客満足度の向上につながり、ひいては企業の成長にもつながると確信しています」と石堂取締役。その視線は、システム稼働後の新たな可能性を見据えている。
「これまで以上に真摯に顧客に寄り添い、共に成長していく企業でありたいです。システム導入のメリットは、業務効率化だけではありませんでした。社員全員が同じ目標に向かって進む、大きなきっかけにもなりました」(石堂会長)
新システムの稼働によって、同社の新たな成長戦略が動き出した。
100年という長い歴史の中で積み重ねてきた豊富な経験と知見、そして新しく得た「アラジンオフィス」という武器を携えて、石堂硝子は次なる100年へと力強く歩みを進めていく。
※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。
アイルの担当者紹介
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システムソリューション部
赤坂 宏城
会社概要

会社名 | 石堂硝子株式会社 |
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代表者 | 石堂 裕三 |
所在地 | 大阪府大阪市東成区大今里西1-9-12 |
設立年 | 1926年 |
URL | https://ishido-glass.co.jp/ |
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その他の事例
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Webからの資料請求・お問合せ
アイル営業より
石堂硝子さまは、2022年にお問合せをいただき「長年活用してきたオフコンからの脱却」という強い意志のもと、お打合せがスタートしました。
長年のやり方により属人化していた部分が存在するなど、システムへの落とし込みが難しかったものの、業務視点で本来の目的を捉えることにより、石堂硝子さまの業務フローと「アラジンオフィス」の標準フローがマッチしました。
本稼働まで約2年のプロジェクトでしたが、石堂硝子さまが精力的に取り組んでいただいたことにより、スムーズにプロジェクトを進めることができました。大変感謝しております。
「アラジンオフィス」を導入することで、「課題であった情報一元管理の実現ができた」「業務効率化が図れた」とお喜びの声をいただけたこと、大変嬉しく思います。
石堂硝子さまの次の100年、さらなる飛躍に、今後もお力添えができればと思います。
(システムソリューション部/赤坂)