ウェットスーツ生地の専門商社の導入事例|株式会社トータス様 システム導入事例

クラウド対応「アラジンオフィス」

クラウド対応

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システム導入事例株式会社トータス 様

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  • 販売管理・在庫管理
  • Web受発注システム

トータス様システム導入事例特注生地の注文受付を、BtoB ECにより効率化
売上10%増と、人件費約1/3・残業カットを実現

導入の背景

ウェットスーツ生地の多品種少量生産に対応できる受注体制が急務に

トータス様システム導入事例

サーフィンやダイビングなどのマリンスポーツに欠かすことのできないウェットスーツ。発砲ゴムの両面にジャージを張り合わせた特殊な生地を使用することで、防水性・防寒性・伸縮性などを実現している。トータスは1989年、ウェットスーツ生地の専門商社として創業。2001年からはゴムのメーカーなどの協力を得ることで、オリジナル生地を製造販売するようになった。同社の製品の販売先は、全国にあるオーダーメイドのウェットスーツ仕立て店。実は海外では大手のサーフブランドなどが大量生産した既製品を着用することが主流であり、ウェットスーツのオーダーメイドという文化が存在するのは日本とイタリアだけだという。そのため、生地の厚さや伸縮性、カラーバリエーションなどを求めようとすると、国内で生産せざるを得ない。トータスはウェットスーツ仕立て店から寄せられる多品種小ロットの特注に対応することで、大きく売り上げを伸ばしてきたのだ。

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同社ではこうした事業を展開するため、市販の販売管理システムとパッケージの生産管理システムを使用してきた。しかし、製造量が増えるにつれ、特注品の受注対応に掛かっている多大な労力が問題になってきた。FAXや電話で注文を受けていたため、新たな注文が入るたびに特注品の仕様をシステムに品番登録するという煩雑な作業が発生していたのだ。

「発砲ゴムとジャージの組み合わせで、バリエーションは数万種類を超えます。おそらく一回きりであろう、まれな組み合わせの注文でも品番として登録しなければならない。登録地獄とでもいうべき状態になっていました」そう語るのは代表取締役の岡田氏だ。また、以前のシステムは、同社にとっては必要以上の生産管理機能を使いこなせていなかったうえ、求めている販売管理機能は不足していたことも課題だった。

導入の決め手

特注注文をWebで自動化
販売・生産管理機能のバランスが良い、「アラジンオフィス」も導入

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当時のトータスが抱えていた課題は、もう一つあった。FAXや電話で寄せられる注文を受け付けるため、受注管理にはパート社員を含む7人のスタッフを要しており、そのうち約半数は素材の知識を持った正社員が専任で対応していたのだ。同社のシステム担当である東氏は言う。「会社として、お客さまが直接Webから注文をする仕組みにすることで業務効率を上げたい、という考えがあり、2016年ごろからBtoB専用のECパッケージを探し始めていました」

そんな時に出会ったのがアイルの「アラジンEC」だった。アイルの営業担当者との打ち合わせを重ねる中で、顧客がWeb上で自分が求める組み合わせを指定し、注文を完結させるというシステムの構想が固まってきた。アイルでは過去にもこうした仕組みのカスタマイズ事例が多くあった。

同時に、アイルからの提案もあり、現状利用している生産管理システムも「アラジンオフィス」に入れ換えたほうが良いのではないか、という相談が東氏から岡田氏に持ち掛けられた。「BtoB ECと販売・生産管理システムは連携が前提なので、同じベンダーで統一したほうがいいと思ったのです。不具合が発生しても、一気に解決してもらえますから」

岡田氏が「アラジンEC」に加えて「アラジンオフィス」の採用を決めた理由には、アイルが中堅・中小企業に特化したパッケージ開発の中で実現してきた、”痒いところに手が届く“ような、充実した機能に魅力を感じたからだ。「ウェットスーツ仕立て店は、職人さんが一人でやっている規模のところがほとんど。分割支払の場合に、売掛の一部だけを処理する“売掛金の消し込み”といった特殊な帳簿処理が必要になるのです。しかし『アラジンオフィス』には最初からこの機能が搭載されていた。ここまでできるパッケージなら、安心だと思いましたね」

さらに、商品バリエーションが膨大である同社にとって、「アラジンオフィス」の精度の高い商品検索機能も魅力的であったという。

BtoB ECとスムーズに連携できることはもちろん、機能が充実しており、カスタマイズにより以前と同様の生産管理機能も再現できる。さらには今後の事業拡大を見据えたとき、アイルのソリューションイメージとマッチし、これらの拡張性や柔軟性・将来性が「アラジンオフィス」導入の決め手になった。

アラジンオフィス/アラジンEC 導入の効果

受注自動化により人件費は約1/3になり、残業も削減

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2016年9月にアイルとの打ち合わせがスタートし、開発や検証の期間を経て2018年1月にシステムが完成。同年6月からの本格運用となった。

新たに導入されたシステムは、顧客が「アラジンEC」の注文画面から素材の種類や組み合わせを指定すると、即座に価格と納期が表示されるという仕組み。注文が確定されると「アラジンオフィス」にデータが連携される。顧客へ電話での納期回答が不要になり、自社・顧客ともに利便性が高まった。

また、今までにない仕様の注文があった際には、新しい品番が自動で生成されるため、かつての登録地獄も解消された。受注業務に特別な知識も不要になり、以前まで社員5名ほどとパート社員2名ほどを要していたのが、社員1名とパート社員2名で処理が可能に。人件費は約3分の1になり、残業も削減することができた。東氏は言う。

「現在は取引の約80%がEC化されており、大口顧客は全てEC注文です。Web注文による送料割引を行うことで、移行を促進していきました」

まとめ買いの促進で、売上は昨年対比10%以上アップ社員へも還元

新システムの稼働から約10カ月(2019年4月取材時点)。人件費や残業代を削減できたことに加え、Web注文によりまとめ買いの促進につながっており、売上も昨年対比で10%以上伸びている。現在は顧客にBtoB ECの使い勝手に関するアンケート調査を行っており、この先のシステム改修に反映させていく計画だ。この先の計画について、岡田氏は言う。

「効率化で得られた収益は、会社の発展や、社員への還元に使うというのが私たちの理念。受注を担当していた社員は、ウェットスーツ素材を他分野に転用する部署で活躍していますし、年末には残業代が減った分を補填できるぐらいの賞与を支給することができました」

今後の展開

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日本以外では唯一、ウェットスーツのオーダーメイドという文化があるイタリアに対しては、すでに現地での取引先開拓に着手している。注文受付がすでにEC化されているため、販路を海外に拡大するのも可能だ。また、ウェットスーツ素材の他分野への転用を模索するため、製造の工程で出た端材を手芸愛好家に販売するというBtoCのECサイト開設の計画も進んでいる。「アラジンオフィス」と「アラジンEC」を導入したことで、トータスのビジネスの可能性は大きく広がっていこうとしている。


※ 記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。

アイルの担当者紹介

  • システムソリューション部

    松田 直也

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株式会社トータス様システム導入事例│販売管理在庫管理生産管理システムのアラジンオフィス
5000社以上の企業様に直接販売から運用、保守までを一貫して行っているアイルの豊富な知識とノウハウから生まれた、在庫管理販売管理生産管理システムをご提供しています。在庫管理販売管理生産管理に必要な機能をコンパクトにまとめたシステムとなっております。テレワーク・在宅勤務にも対応したクラウドでのご提案も可能です。お客様のご要望によって必要な在庫管理販売管理生産管理の機能をカスタマイズで加えることも可能です。